売買
「っくン――」
悪臭が漂う、でっぷりとした脂肪が肌に当たる。目の前には禿頭の小太りの男が見える。後ろからはねっとりと耳の後ろを何度も舐められている。左右の耳をピチャピチャと嬲るのもそれぞれ違う男達だ。乳首もちゅっちゅっとそれぞれ別の人間に吸われている。そして、陰茎を禿頭がねっとりと咥えている。
「んぁああ、あっ……あ、ァ!! あぁ……っ」
珠白は号泣している。体中を舌で複数人に責められているからと言うのもある。しかもいずれも醜く悪臭を放つ者達で、彼らはニヤニヤ笑っている。全て、学園の理事会の理事だ。
「ぁぁぁぁあ」
頭を振って、珠白がボロボロと泣く。
「いやぁ、この子が、風紀委員長ねぇ」
「随分といい具合に開発されているようで」
「さすがは理事長」
「うーん、可愛いなぁ」
そういって涙の筋を、べろべろと別の一人が舐め始めた。頬が唾液でべとべとになる。
「ああっ、うあっ」
気持ちが悪い。生理的嫌悪を感じる。なのに体は悦んでいる。
それに絶望して、珠白は泣いていた。
「そろそろ挿れさせてもらおうかなぁ」
「!」
「では私はお口に」
こうして四つん這いにさせられた。小さい陰茎の尖端が、珠白の菊門にめり込んでくる。逆に口は、長く反っている陰茎を含ませられる。
「ン――っ!!」
喉元まで貫かれながら、後ろを犯される。そして暫くすると顔射され、見ていた者達が自慰した精液を全身にかけられ、内部にも放たれた。
「いやぁ、このくらいの子を汚すのはたまりませんなぁ」
「オジサンみたいに気持ち悪いものに好き勝手されるの、気持ち悪いだろうに、体は素直だねぇ。いやぁ、若い」
たるんだ頬でにやつく男達。
「――何処に売り飛ばすかは決まったので?」
「私が欲しいくらいだなぁ、理事長」
「残念ながら買い手が決まってるんだ」
理事長はそう言うと、愉悦たっぷりの目をして、珠白の目を見た。その言葉に、珠白がビクりとした。
「……か、買い手……?」
「うん? ここを卒業した特別な奴隷には、焼き印を押して、それを金色の入れ墨にかえて、良家に売るんだけれど? そこで一生可愛がってもらうんだ。最高の就職先だろう?」
珠白は目を見開いた。
そして、震えながら俯く。
「んぁあああ」
再び急に挿入され、珠白が喘ぐ。
その瞳には、既に光が無かった。
この日、珠白の絶望が暗さを増した。