平民ヒロインを選んでざまぁされた元王太子が尿道責めされまくるお話
俺は、我ながら浅はかだったとは思う。
王立学院において、俺は平民出自だが、膨大な魔力を持つが故に特別に入学を許されたサラに恋をした。と、自分では思っていた。それが魅了魔術の結果だったというのは、知らなかった。そして婚約者の公爵令嬢メリーベルに婚約破棄を告げ、断罪した。
――結果として俺は、王太子という地位を剥奪され、現在幽閉されている。
メリーベルが真の聖女であり、といった理由もあるが、主に貴族の力量関係や、俺の見る目のなさ、あっさり魅了魔術にかかった事、そういった諸々の事柄が影響し、俺は廃嫡された。メリーベルは最後に会った時、麗しい笑顔で『ロイ様。見事なざまぁを受けて頂き、気持ちよかったですわ』と語っていたが、扇を持ち俺の耳元でそう囁いた彼女の言葉の意味は、今でも分からない。
「それでは、お約束通り」
「ああ」
拘束された俺は、メリーベルの前で、俺に対する尋問・拷問・再教育を施す事になっている、エドワーズに引き渡された。エドワーズは隣国の皇位継承権第一位保持者だったが、身分を隠してきていた留学生だった。俺は国外追放される事になったので、そのお目付役をエドワーズが買って出た形だ。なお、エドワーズがいなかった場合、俺は今、ここにはいない。処刑されていたそうだ。
現在、俺は母国を離れて、隣のヴォズレー帝国の離宮に幽閉されている。
椅子に座らせられており、両手は背もたれの後ろで、手枷で拘束されている。
シャツ一枚は追っているが、それ以外は裸だ。下着の中に隠し武器を仕込んでいて自害されたら困ると言われ、昨日エドワーズに剥ぎ取られた。この部屋には清浄化魔術がかかっているそうで、入浴や排泄は不要だという。食事も、栄養管理魔術が入った結界があるそうだ。睡眠は必要らしい。だからなのか、そばには巨大なベッドがある。
足枷も嵌まっているから、自由にはならない。
俺はそうして半日ほど、再びエドワーズが訪れるのを待っていた。我ながら鍛錬はしてきたので、腹筋は引き締まっていると思うが、難点として俺は腰回りが細い。だが平均してみれば体格は良いし、それなりに筋肉はある。そんな大の男の俺が、下腹部を情けなく晒して、椅子に座っている。正直、羞恥が無いわけではないが、最早ここまでくると諦めの方が強い。椅子のそばにあるテーブルの上のアタッシュケースと用途不明の小瓶をなんとなく眺めながら、俺は何度目になるか分からない溜息を零した。
ギギギと扉の音がして、正面からエドワーズが入ってきたのはその時だった。
俺もエドワーズも黒い髪をしているが、目の色があちらは紫で、俺は緑だ。
身長は同じくらいだが、若干エドワーズの方が背が高い。
「ああ、起きていたのか。起こす手間が省けたな」
「……お前に俺が矯正できるとは思えないが、命を助けてくれたことには礼を言う」
「いや、結構だ。こちらも下心なしに助けたわけでは無いからな」
「え?」
「隣国の王太子では、さすがに迂闊に手出しは出来なかったものでな。メリーベル嬢と利害が一致したまでだ」
「?」
どういう意味なのかいまいち分からないでいると、手袋を嵌めた指で小瓶を手に取ったエドワーズが、チラリと俺を見て、端正な顔で微笑した。俺もどちらかといえば男らしいと言われる顔立ちだが、エドワーズの方も負けず劣らないだろう。
「ところでロイ殿下は、随分と激しく遊んでおられたようだが、男性経験は?」
「……まぁ、俺に抱かれたがる奴は、老若男女を問わなかったからな」
「なるほど。抱かれたことは?」
「あるわけがないだろう。俺は血を後世に残す使命がある王太子だったんだぞ?」
だった。
過去形である。もう今の俺は王太子ではないし、もっというならば、殿下と呼ばれる身分にもない。母国サルヴェリア王国は、もう俺とは無関係だという姿勢を貫いている。
「それもそうだな。ところで、優しいのと激しいのはどちらが好みだ?」
「なんの話だ?」
「まぁ、今後の教育に関してだ」
「……っ、それは……その……――別に好きにしろ」
「そうか。じゃあそうさせてもらう」
俺がなけなしの強がる気持ちでそう言うと、エドワーズがニッと笑った。
テーブルの上のアタッシュケースから、エドワーズが細い棒を取り出す。
見た事の無いそれを、エドワーズが瓶に浸すのを眺めながら、俺は首を傾げた。
「それは?」
「従順に、素直にさせるための、下準備のための品だ。ブジーだ」
「?」
「すぐに分かる」
エドワーズは手袋を嵌めたままの右手で、それを持ち、不意に屈むと、左手で俺の陰茎を握り混んだ。そしてゆっくりと扱かれた時、俺は息を呑んだ。
「な、何を……?」
「まずは体に、素直になるということを教育する。ロイ殿下は強情の塊だからな。まずは体からだ」
「ま、待っ……」
ここに至るまで幽閉されていたため、自慰をする時間も無かった俺は、呆気なく勃起した。手袋を嵌めているざらざらしたエドワーズ殿下の左手で、筋や雁首を刺激されると、一瞬で持ち上がった。
「……俺を辱めるのが目的と言うことか? まだ復讐が続いていると言うことか?」
「いいや」
エドワーズはそう言うと、華麗な笑顔を見せ――右手に持っていた棒を、俺の鈴口に当てた。ひやりとした感触に、俺は息を呑む。
「まさか――!! あ、おい、嘘だろ、っ、止めろ!!」
ズブリ、と。
ごくごく細いブジーという棒が、俺の尖端から入ってきた。前から尿道を暴かれた野など初めての俺は、目を見開く。背筋に冷たいものが走り、俺は思わず慌てて首を振る。
「止めろ、止めてくれ、頼むから止めろ、怖……ッ!! あ、嫌だァ!!」
しかしブジーは進んでくる。エドワーズは笑ったままだが、手の動きは実直だ。
冷たいものが中へ中へと進んできた後、最奥にトンっと触れた。
「――、――……っ……う……ぁ、あぁ、やだ、怖い、嫌だっ」
瞬間、全身に冷水を浴びせかけられたようになり、びっしりと汗をかいたのだが、気づくと俺は絶頂感に襲われていて、ガクンと肩を揺らした。なんだこれは。こんなものは知らない。
「もうロイ殿下は、王太子として血を残す必要は無い。だから、こちらの器官は射精するものではなく――雌のように感じる場所だと教育させてもらう」
「っ、――、――」
声が喉で凍り付いてしまい、俺は何も言えなくなった。
ゾクゾクとずっと続いている絶頂感に震えるしか出来ない。
その時だった。
「あ」
グリ、と。
強めにエドワーズが棒を動かし、俺の前立腺をより激しく刺激した。
「あああああああああああああああ」
グリグリと、ブジーを動かされる度に、俺の全身が、今度は熱くなった。
その度に、イくからだ。グリ、っと前立腺に刺激を与えられると、ビクンとその度に俺の体が跳ねて果てる。
「いやだ、いやだ!! やめ――うぁぁ……あ、あ、ああああ! ダメだ、動かすな、またイ……やぁ、や!! イってる、イッて……いやぁあああ、イってる。またイっ……く、ぁ、イきっぱなしだ、うあ、ああああ」
気づくと俺は号泣しながら髪を振り乱していた。
しかしエドワーズの手は止まらない。
「やだやだやだ、イって、うぁあああ、イってる。イ、イってるから、あ、こんな――うぁあああ! だめだ、グリグリしないでくれ、またぁ……ぁあ――うぁああああ!!」
ブジーの尖端がグリと動く度に、俺は絶頂に達した。なのに棒の動きは止まらない。
ボロボロ泣きながら、俺は哀願する。
「お願いだ、頼む、頼むから、嫌だ、止めてくれ、お願いだ、ンあ――!!」
「いつもの強気で誰にも従わないという気概は何処に行ったんだ? ん?」
「や、やだ、頼む、お願いだ。お願いだからぁ、ぁァ」
俺は最早何を言われているのか理解できない。その間も、ずっとグリグリと動かされる。強めの刺激に果てさせられ続け、頭が真っ白になっていく。強すぎる快楽に、脳裏に稲妻が走る。
「ふぅん。では、こちらは?」
するとその時、エドワーズが少し棒を引き抜いた。そして、俺の尿道の側壁を、ごく弱い力で擦り始めた。
「ひっ」
結果、俺の全身を射精欲求が襲った。出る感覚がする。だが、物理的に封じられている。
「うぁああ、な、なにこれ、なんだこれ、待っ……出る、で、出る、出る、うあぁ、出せない、いやぁあああああ」
コスコスと側壁を擦られる度に、俺の陰茎が脈動する。出る感覚がするのに、出せない。イきたくて目の奥がバチバチとし、全身にびっしりと汗をかいたままで、俺は震えた。
「出る、出るから、あ、あ、アアアア、イかせっ、イかせてくれ。頼むから!!」
「ああ、イきたいのか」
「ひゃっ、違う、違っ――いやぁあああ」
俺がイきたいと頼んだのは、出したいという事なのに、エドワーズは再びブジーを奥に進めると、俺の前立腺に尖端を当てて、今度は指先で、トントントントンと規則正しく棒の尖端を叩いて甘い刺激を与えた。その度に俺は甘イキさせられ、咽び泣いた。
「違う、いやぁ、そっち無理だぁ!!」
「ああ、もっと強い方が良いのか。やはり最初の経験は鮮烈か」
ブジーの動きがまたグリグリとしたものにかわる。
「いやぁあああああ、あ――、――あ、あっ、あっ、だ、だめ、イってる、イってる!! イ、イって、いやぁあああ」
「イきたのだろう?」
「ンあ――!! 頼む、違う、止めてくれ!!」
「ではまたこちらの教育だ。殿下はもう出す必要は無いからな。感覚だけで果てるように」
「!!」
また尿道の側壁を擦られ始めた。先程よりも少し力が強い。その度に出ると思うのに、出せない。俺は子供のように泣くしかできない。
「いや、いや、いやぁっ、う、う……ぁ、出る、出る、出る!! あ、出せない、そんな、おかしい、出してる感覚がするのに出せない、いやぁ、いやだぁああ、ダメだこれ、おかしくなる、あ、あ、あ。イきたっ」
「ああ、イきたくなったのか」
「そっちはダメだぁあああ、今されたら、うああアアアア!!」
再びブジーの位置が深くなり、俺の前立腺を前から激しく刺激して、容赦なく俺をイかせる。最早その内に言葉を出すことが出来なくなり、俺はダラダラと涎を零しながら、震えるしか出来なくなった。涙が止まらない。
壮絶な快楽に全身が飲み込まれてしまい、熱い体では息が苦しい。
ピクピクと肩を跳ねさせながら、俺は涙を流す。最奥の前立腺を暴かれた時は我武者羅に首を振り、側壁を擦られた時は悶えながらすすり泣いた。気持ちがよすぎて、なのに出せなくて、もう意味が分からない。
「あ、ああああっ、うあ、あ……イく、イってる、いやだ、イっ――んぁ――!! ダメ、ダメだ、出したい、あ、あ……うぁ、ぁ出る、いや、いやあああ……待ってくれ、また奥、嫌だ嫌だ嫌だ、あ、あ、あイきっぱなし、そんなぁ!! イってる、イってるからぁ!! だめ、だめだって、うぁあああ。や、出る、今度はそれ、出る、あ、出せない、嘘だろぁあああ」
譫言のように喘ぎながら、俺は号泣していた。今度は規則的ではなく、緩急をつけて側壁を刺激される。かと思えば、トントントンと優しく指を動かされて奥を刺激され、ずっと甘くイかされる。それからまたズドンと強い快楽をたたき込むように、内部をグリグリとされる。
そのまま――どうやら俺は気絶したようだった。快楽が強すぎたのだろう。
「ん……」
次に目を覚ました時、俺は最初状況が分からなかった。ジジジジジと規則正しい音が響いてくる。後孔が熱い。
「あ……うあぁああ、嘘だろ、うあぁ!!」
なんと俺の内側に、魔導具のプラグが入っていて、それが強い振動を与えていた。前立腺に尖端が当たるように固定されている。そして――前のブジーはそのままだった。俺は目をギュッと閉じて仰け反る。もがこうとしたが、拘束がそれを許してくれない。
「おはよう、ロイ殿下」
「あ、あ、あああ」
「中と前から前立腺を暴かれる感覚はどうだ?」
「うあ、あ、ダメだこれ、ダメだって、ぇ、うあああああ!!」
グリグリとエドワーズがブジーを動かし始める。
ブツン、と。
俺の理性が途絶した。
「……っ、は」
次に気づいた時、俺はまだ内部が振動していることに絶望していたが、前からブジーが抜けていることに安堵した。かわりに三連のコックリングが嵌められていた。イきたくてもイけないのは同じだが、ブジーよりずっとマシだった。
「さて、そろそろこちらの具合もよくなってきただろう」
「ひっ」
その時俺は漸く、後ろからぬめる指で、両方の乳首をエドワーズに摘ままれていることに気がついた。捏ねては、強く抓り、それからごくごく弱い力で乳頭を弾かれる。
「あ……ぁ、ぁ、ぁ……あっ、うあぁぁ……あっ、イきたっ」
「いくらでも」
「ん、ふっ、ひぁあ!!」
強めにエドワーズに指で弾かれた瞬間、俺は放ったかと思った。だが、出てはいない。体に教え込まれた甘イキをしたのだと理解する。
「ひ、ぁ、まだイってる、イって……いやぁ、またイっちゃ、あぁ、また」
乳首を弾かれる度に、脳の奥がジンと痺れたようになり、俺の陰茎がビクビクとした。乳頭を撫でられると、俺の口から鼻を抜けるような声が零れ、そのまま甘イキしてしまう。
「ぁ、ぁ、ぁ。まって、まだイ……ひあぁ、またイった、イってる。いやぁ」
「雌みたいだな、胸を刺激されてイってしまうのだから」
「あ、あ、あ」
そのまま暫く俺は、乳首でイかされ続けた。
その内にまた気絶した。
「……っく」
次に目を覚ますと、またブジーが挿入されていて、俺は絶望的な気分になった。
トントントン。
「あ、あ、あ」
動きに合わせて、俺はイく。すると刺激が強くなる。
もう快楽を拾いながら泣くしか出来なくなった。
そしてまた、俺にとって一番の地獄の、尿道側壁責めが始まった。
コスコスとブジーで扱かれる度に俺は泣き叫ぶ。
「いやいやいや、出てる、うあ、出せない、いやだ、出させてくれ、うぁああ」
「――出したいか?」
するとやっとエドワーズがそう言ったので、俺は必死に頷いた。
「なら、前立腺を責められてイくのが好きだと認めるように」
「好きだ、好きだからぁ!!」
「ではそちらをしてやろう」
「ひあぁあ――!! や、や、や、なんでぇ、ああ!!」
再び前立腺をグリグリとされて、俺は絶望した。気持ちよすぎて、もう体が耐えられない。
「頼む、お願いだ、そんなにイけなっ、もうイけなっ、イきたくない、いやぁあああ」
「好きなのだろう?」
「うっ、ひっ……ひっく……あああああ!! イってる、イっちゃ、あ、イってる、イきっぱなし嫌だぁあああ」
「好きだというのは嘘か?」
だが、ここで肯定したら、また好きになるまでだとか言われてグリグリされると思い、俺は必死で首を振る。
「ち、違うから、お願いだ、止めて、やめてっ」
「違うのならこのままだな」
「嘘だろぁああああ」
俺が何を言ってにこやかな笑顔で、エドワーズは前立腺か側壁をずっと暴いていた。
「あ、ハ」
もう何度目の気絶から目覚めたのか分からない。
「そんなに出したいか?」
声が枯れてしまった俺は、コクコクと泣きながら頷く。
「いいだろう」
そこで漸く解放の言葉がきた。ゆっくりとブジーが引き抜かれていく。精液が尿道を上がっていくのが分かる。
「あ」
やっと出せると俺が顔を蕩けさせた時だった。
「うあああああああああああああああああ!!」
ブジーが入り口間際で弧を描くように動いた。壮絶な射精感に俺が声を上げると、なんとまたブジーが下へ下へと進み始め、そして側壁をコスコスと刺激し始める。
「――、――だ、出した……出したい……出したい!! 出させてくれ!!」
「では、もう一度自分が何をされるのが好きなのか教えてくれ」
「っく、お、俺は、前立腺を前からされるのが好きだ、好きだから、お願いだから、頼む、頼むからか」
「よし、ではそちらを愛でようか」
そうしてまた地獄が始まった。
俺はすぐに気絶した。
「……、……っ」
次に目覚めると、俺はぼんやりとしてしまい、ほとんどなにも考えられなくなっていた。するとゆっくりとまたブジーが上に引き抜かれていき、出せると感じた。
「いいぞ、出して」
そのままブジーが抜けた瞬間、俺はダラダラとやっと精液を放てた。それは緩慢な射精だったが、あんまりにも長いものだった。
「うっ……はぁっ、あ、ああ」
「気持ちよさそうだな」
「うん、うん……ンんっ……ぁ……イってる。でも止まらない、ン」
「しかしこれではまた雄に逆戻りだな。もっと中を躾けるか」
「!」
俺の射精が終わるとすぐ、またブジーが進んできた。俺は青ざめた。
このようにして、俺は四六時中、気絶していて意識がない間も恐らく、ずっと尿道を暴かれ、前立腺を責められ続けた。
「あ、ぁ……っ……は、あっ……あああああああああああああああああああ!! グリグリしないで、お願い、お願いっ!!」
「――まぁ、そろそろいいか。射精は、こちらで適切に管理してやれば、雄の自覚ももっと薄れるだろう。さて、ロイ殿下。俺の花嫁になるというなら、ここから出て、別の教育をする準備があるが。どうする?」
「あ、あ、ここから出たい、もう無理だ、ここ、嫌だ、あ、トントン止めろ、あ、喋れない、いやぁ……!! イってる、あ、イっ」
「いいだろう」
俺はその後、陰茎にコックリングを日常的に嵌められ、後孔には前立腺を押し上げるプラグを挿入されたまま、服を着付けられた。そして外へと連れ出され、熱い体には力が入らないから、何度も倒れそうになりながら、皇妃の間へと移動した。
「挙式は明日だ。良い子にしていろ」
「ま、待ってくれ、取ってくれ、あ、ああ」
この頃になると、この責め苦も辛いと理解していた。中からずっと前立腺を押し上げられていると、気が狂いそうになる。
「だめだ。私の花嫁なのだから、それをずっと装着しておかなければな。貞操帯でもある」
「いやぁあああ」
そのまま俺はその部屋に繋がれた。
そしてその状態で翌日は白い衣装を着せられて、挙式をさせられたが、ほとんど覚えていない。気づいた時、俺はベッドの上にいて、エドワーズに押し倒されていた。
「あ、あっ、あ、それだけは……」
エドワーズの陰茎の尖端を窄まりに当てられた瞬間、俺は我に返った。俺は抱く側だ。抱かれるなんて考えてみたこともない。男根で暴かれるのは、これまでとは意味が異なる。
「ああ!!」
しかし俺の言葉を無視し、エドワーズが容赦なく尖端を俺に挿入した。熱い肉茎は、玩具とは違う。めりこんでくるようで、俺の内側が押し広げられていき――そのまま、俺の中に半分ほどエドワーズが進めた。
「あ、ああっ、うあっ」
グリグリと俺の内壁を硬いもので擦るように進めては、すぐに引き抜く。そしてより深くまで再び進める。それを繰り返される内に、全身を熱に絡め取られた俺は、黒髪を肌に張り付かせながら、怖くなって思わずエドワードの首に腕を回した。すると腰を掴まれた。
「いや、ああああ、深い、深い!! あ、あああ」
「今日はやっとドライを教えられそうで安心している。結腸、たっぷり愛でてやるからな」
こうして本格的な抽挿が始まった。最奥をズンっと突かれると、俺の中に強すぎる快楽が生まれる。それを繰り返されてから、結腸を押し上げた状態で動きを止められた。
「あ……ぁ……あっ、あ!! 待ってくれ、いやぁああ」
そうされていると俺の内側から道の快楽が浮かび上がってくる。
そして。
俺は射精していないにもかかわらず、中だけで果てた。ガクンと体が動いてから、ベッドに沈む。
「さて、もっともっと教えなければな」
「待って、待ってくれ、まだイってて――ひぁあああ!!」
ドライの絶頂が引かず全身を襲ったままだというのに、結腸を激しくエドワーズ殿下が突き上げ始めた。俺は追い打ちをかけられるようにドライの感覚を教え込まれ、いつの間にか意識を手放していた。
「あ……あ」
目が覚めると、俺はベッドの上に仰向けで拘束されており、また陰茎にはブジーが入っていて、意地悪く笑っているエドワーズにそれを動かされていた。
コスコスコスと側壁を刺激されて、俺は号泣する。
「いやぁ、あ、出させてぇえええ!!」
「皇妃たるもの、そのようにはしたなくてはダメだ。そちらも一から躾けなければな。花嫁修業は大切だ」
「なんでこんなことを――っ、ひあぁあああ」
「ん? それは王太子であるお前を一目見て気に入ったが、さすがに隣国の第一王位継承権保持者は、一般的には嫁に出来ないからな。策を弄して貰ってきたと言うだけだ。あとは、体をじっくり頂いてから、その心も貰い受けよう」
エドワーズが何を言っているのか、俺の意識は理解を拒む。
それから俺は、エドワーズが公務の間や、己の公務の際は、ずっとコックリングとプラグを入れられ、それ以外の閨では、尿道責めの限りを尽くされた。
そんなある日だった。
「さて、今日から数日は、試しに射精管理をしないことにしよう。性的接触はしない。どこまで雌になったか見たいからな。ただ、欲しくなったら、俺に言えばいい」
こうして俺は解放された。
久しぶりに快楽が一切無い状態に、最初俺は嬉しすぎて泣いたが――すぐに絶望した。
――欲しい。
激しく貫かれるか、内部で前立腺を刺激されるか、前を暴かれたい。
――おかしい。
「嘘、嘘だ、こんなの俺の体じゃないっ……ひっ、あ、あ」
俺は自分の飲み物に、ずっと媚薬が入っていたのは知らなかった。
熱に浮かされて、すぐに俺は一緒に眠るエドワーズに抱きついた。
「なぁ、早く、早く触ってくれ」
「うん、きちんと言えて良い子だな。では、今日も前から前立腺を暴こうか」
嫌なはずなのに。もう快楽なしではいられない。
この日は下から貫かれた状態でブジーを入れられ、指でブジーを刺激されながら、ずっと突き上げられていた。快楽が辛いのに、無いと俺の体はもうダメなように思っていた。
――一年後。
「ロイ殿下」
「……あ、なんだ……?」
「俺をどう思っているんだったか?」
「愛している」
俺は口走った。最初はそう言わなければ射精させて貰えなかったのだが、今はそういったことが無くても、自然とこの言葉が出てくる。それが自分の本心なのか、俺はよく分からなかったが、俺は迷わずそう告げている。
「では、ブジーを自分で取ってくるように」
「ああ」
俺はもう、エドワーズ無しではいられないのだから、それはある種の愛としてもいいのかもしれないと、最近では考え始めている。
このようにして俺は、断罪したばっかりに、廃嫡されて、紆余曲折を経て帝国の皇妃となったわけだが、性的な事柄以外では、エドワーズは俺にデロデロに甘いから、最近では心も絆されている気がしないでもない。
でも。
「頼む、頼むから、出させてくれ――!! うぁあああ」
快楽には、慣れられるはずがない。
俺の生活は、その後も快楽をたたき込まれる日々で、ある意味地獄だった。
俺は思う。
たとえ魅了魔術があったとしても、きちんと防衛し、婚約者を大切にし、模範たる王太子であるべきだった。こう考えるようになったのだから、エドワーズの教育は、成功したと、言えるのだろう。
―― 終 ――