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 テクテク歩き、後はアイテムで進んだ。ダンジョンは、初心者仕様だからとても弱い。三つ目の街には一時間で到着した。パーティが5組くらいしかいない。

「ここか」
「ああ」
「ここが最新だっけ?」
「らしいな」
「そうなのか。次に行ってみるか?」
「うん」
「お、おう」

 このように次に進んで、四つ目をクリアした。そうしたら、道が二つあった。

「なんかアイリスみたいな分岐だな」
「俺もそう思った」
「あっちが右だから、こちらは左なんじゃねぇか?」
「じゃあ左だな」
「「ぶは」」

 また俺達は進み――時東の予想通り、ちょこっと強いダンジョンの後、街に出た。ダンジョン攻略時、二人は遠い目をしていた。一回行けば、ここは転移できる。巨大な街で、やはり地下には遺跡が広がっているようだった。

「ここにしようか」
「うん。いいね。街ごとギルド気分になれるし」
「あ、ああ……」

 そうして俺達は、場所を選び、日当たりの良い森のそばに家を設置した。そして中に入り、ソファに座った。なんだかこういうのは良い。

「後は、信仰か。今は、ゼスペリア教・万象院・匂宮がデフォルトで――ん? ロードクロサイト・闇の月宮・青照大御神って出てる。これ、なんだろうな? あ、ゼスペリア教と匂宮、万象院と匂宮、匂宮とロードクロサイト、か? 俺と時東、俺と高砂、三人で一個ずつ出そうだ。違う?」
「多分そうだね。俺、その新しい三つが良い。特にロードクロサイトが配布なら欲しい。可能性が少しある」
「俺もそれでいい」
「じゃあそうしてみよう。よし! できた! ステどうだ?」
「――うわっ、ロードクロサイト色相きた」
「鴉羽!!!!!!!!」
「俺は、なんかこう、赤紫闇Otherみたいなのと、ん、赤黒曜表層なのかなぁ、と、青なんだけど大神宮風Otherが追加だ。ちょっとこれは研究したいな。後それより、スキルがすごい増えた。身体系攻撃と高威力高範囲、かつIQ依存という初めてのパターン。うわぁあ、なにこれ、すごい楽しそうなんだけど! なんだこれ! これにして正解だ!」
「いやもう俺は、取れただけでスキル確認余裕とかないほど嬉しいんだけど」
「俺は来るとすら想定していなかったし取れる予定はなかったから呆然とした……9極までいける……」
「ああ、楽しみだよな。みんなで上げよう。うわー! よし、俺はちょっと二階見てくる」
「うん」
「おう」

 こうして俺は、まず図書室を設置して、中にドサっとスキル書を三冊ずつ入れた。一個は予備だ。これで複合5個目まで全部と派生の強いのが全部出るから、一気にいける。後は、生産系と執筆上げのスキル書をどさっと出した。後は学習システムと天才技能本だ。さらに、ロードクロサイト色相の調整系と鴉羽色相の配合系も置いた。

 次の部屋は、執筆技能上げと生産設備である。その横はオシャレ衣装・アクセ部屋、その隣が体装備・防具・手袋と帽子、靴、そのさらに隣がドーンと武器庫である。それから向かいの部屋に行き、寝室を三つ用意した。フカフカベッドやソファ、灰皿、飲み物だ。

 そして下に戻り、地下に行き、地下一階に回復POT倉庫・料理倉庫・ワープ倉庫、地下二階が生産素材の薬剤関係ありったけ、途中用ポットなども置き、地下三階は、完全に空とした。うん、良いだろう。

「なぁ、スキル書とかの図書室と武器庫とかの前側一列確認後、逆側の部屋は好きなお部屋を選んでくれ。それが終わったら、地下の確認。三階まで」
「え、なにそれ。うんわかった」
「あ、ああ」
「俺は畑に行ってくる!」

 こうして栽培ようから薬草園から温室から果樹園か、色々設置し、さらにガーデニングオシャレで周囲の見た目を整え、独立した新しいお寺、後必要そうなロードクロサイト皇室・大神宮分社も設置し、医薬関係の独立の四角い研究室をそれっぽくたて、その一階に巨大な倉庫も設置した。なお、地上三階は高砂の仕事用だ。さらに、庭に転移鏡個人用である。良いな。

 戻って満足して座って一服していたら、二人が降りてきた。

「なぁ、何が足りない?」
「いやむしろ多いんだけど、なにあれ? 全部使っていいの? っていうのは想定してたけど、基本さ、あれがあったら俺も時東も理想状態になるけど、そこから上げるの行ける? 数やばい」
「行ける。俺もいっぱい増えたし、レベルを上げたい。みんなでやったら上がる」
「後武器。今まで使わせてもらってたのも入ってるけど、他も全部だし錫杖だけでもその場に応じたのが全部あるってなにあれ」
「俺は作っても使ってくれる人がいないんだ……」
「うん。そう。うん。あと、オシャレ」
「ああ、あれは俺の好きなのだ。個別も後で作りたい。今の白衣とかより、こう、時東白衣風なの。あとできたら終わったらスキル書製作技能上げてくれたら俺嬉しいな。あとそうだ、外に四角いの追加して、二階が時東、三階が高砂。あと神社仏閣、それと庭の生産関連。それ以外のガーデニングを次に見てきてくれ!」
「う、ん。わかった。見てから一回ゆっくり話そう」
「ああ。待ってる」

 高砂がこうしてなんだか放心状態の時東を引っ張って出かけた。俺はとりあえずギルド資産を5000万ゴールド追加した。あんまり増えると、露店の回収時に困る。さて、露店の準備をした。課金フルとし、500枠のお店ができた。この場合、経団連には自動加入だ。レクスの提携先とかも、こうだったと俺は思う。露店名は、アンチノワール・銘である。後は、ゼクス・銘もやってみようかなと思った。こうして置くものを考えていたら、二人が戻ってきた。

「足りないのある?」
「寺にまず感動してた。さっきのより理想的すぎて。他はまだ今後次第だけど空気が好き。ロードクロサイト皇室は存在を今日知った。あれ、なに、関わりどうなの?」
「すごい上げるの楽。時東は?」
「ルシフェリアのギルドにいた頃お前作を見せてもらったきりで、まだ効果実感レベルになかったから、すごく気になってた。ただ、二階の回復系スキルと薬POTの書物といった、普通の本がやばい」
「俺の三階も、PSY融合繊維情報とかやばい。経文情報とかお寺位置とか」
「執筆スキルあげて、お前らも今後書いてくれ。生産必要物とガーデニングオシャレは?」
「努力する。俺が欲しいのは全部、自宅こみだと自分で用意可能になった。夢だった」
「俺も頑張るよ。っていうか、地下につまってる素材料がもうね。空き倉庫もこの数はすごい。あと、POTと料理とワープ。あれ、自由?」
「自由。そこは必要なのこれからもっと選びたい」
「今思う中ではあれは最強だとしか思えない」
「そうか、あはは、良かった。やっぱり家とかをさ、全部バンって安定させて、あと装備整えるのとスキルとかを楽しむ用意してから、ドキドキ俺は安定感のもと楽しく遊びたいほうだから設置したんだけど良かったか?」
「俺も自分が持ってたら同じ意見だけど、持ってないからすごくありがたいとしか言えない。本当にありがとう」
「俺、今でもこれが夢じゃないか怖い」
「ぶはっ、夢じゃないよ。よし、次に俺は高砂希望のまったり挟んだ後に進むスキルの話がしたいけど、どうする? 休む?」
「俺はしたい。まったりもう忘れて」
「俺も続けて欲しい」
「ぶはっ、じゃあ仕切り直そう。とりあえず一服」

 と、俺達はお茶を挟んで、ソファに座った。お茶が妙に美味しい。
 ふわぁぁっと二人が煙を吐いた。

「どうしような、スキルステ見せてくれる? それともスキル書から大まかに行く?」
「俺のはこれ」
「俺のはこうだ」
「俺の説明用にこれだ」
「いやうん、さっきブログで見たけどやばいね」
「ああ。圧巻だ」
「あはは――とりあえず、スキル書庫の鴉羽色相の本二冊。ちょっとこれ見て」
「「!!!」」
「こっちが回復特化調整時に、俺は範囲と威力が一番高くなる配置だと思ったほう。もう一個が、クラウやラフ牧師に近いので、今俺はこれあると良いなって思う配置。時東は参考としてさ、高砂の見解が聞きたい」
「回復はね、俺はやらないから範囲魔法系体感で言うけど、これは俺が思う中でもベスト」
「嬉しい。じゃあ時東鴉羽出たなら、これ一個デフォルトみたいにして調整とかに良かったら使ってくれ。図書室の一個三冊あるから、探して」
「いいの!? いや、ああ。うん。探す!」
「あはは、うん。次なんだよ。高砂はどう思う、これ」
「上透明から濃い黒で白で透明で灰色でしょ? 綺麗に波うつ布みたいな」
「そ」
「俺もそれが最適だと思ってて、そこから調整がいいと思うんだけど、調整しきれない。イシレス黒と光透明・灰透明のデルセ値が決まらない」
「うん、俺も迷った。そのまま迷って決めるのもありだ。何割って感じ? 満足感」
「4割」
「だったら少しこっちをデフォルトにして操作して試してもらったりできないか? 比較」
「こちらこそそれをデフォにさせてくださいと頼みたい。無論了解。比較する」
「あはは。ありがとう。俺、検証がそんなに得意じゃないんだ。で、次にロードクロサイト。時東に相談で、高砂は今後の――次こっちの二冊見て」
「ああ」
「これな、まず、回復系で青Otherいらないというか、そっちは攻撃で良くないかなって思いつつの配置。それで次は、俺が今使ってる何もかも全部の本。両方見てどう思う?」
「前者は見る前に同意――72色を9極か……合成色を想定する限り、一番俺も最良だと思う」
「良かった。うん、俺もこれで、プラス、ゼスペリアの青って感じだけど、絶対裏が強いと思ってたんだ」
「だよな? なのに、なんでか」
「それ聞いてびっくりした。今後は広めた方がいいかもな、世の中のために。それでもう一個はどう思う? 鴉羽込みで想定してほしい」
「全色をあえて1極からで9極まで全部配置してるのを、まず初めて見たとしかいえない」
「ぶは」
「その凹凸と色比で想像混じりで言うなら、俺の最終的な理想は今、これになった」
「だったら、これちょっと試してくれないか?」
「いいのか!?」
「うん。それで直す所の検討を一緒にやって欲しい。高砂は、回復とこっちをデフォで入れて回復時の比較を特に頼む」
「検討は任せろ」
「俺もいいの? 貰うけど。わかった。比較するから、ロードクロサイト色相について詳しく教えて」
「ああ。みんなでやろう。今回追加分だと、俺が検証して欲しいのがまずここまで。あくまでも俺がやりたいことだし、時間あるときで良い、として次にいっていいか?」
「どうぞどうぞ」
「続けてくれ」

 俺は新しいタバコに火をつけた。

「次、複合。俺、これ、5までスキル書で出しちゃって、五から三に下がって埋めるのが、効率だと最速だと思うだ。けどスキル書、自作以外見たことないんだ。お前らある?」
「「ない」」
「とすると、効率じゃなくまったり検証しつつ埋めてるのか?」
「いや、スキル書が存在してるってみんな知った絶対行くよ。俺は行く」
「確実に俺もだ。後は、複合が2までが弱くて多いから、まだ懐疑的な層はいる」
「そうなのか。じゃあお前ら効率ありならさ、俺のスキル書の使い勝手も知りたいから、複合五個目からやってみてもらえないか? 基本職と今上げてるやつから。ただ、俺は全職上げたとはいえ、同一で使えるかも不明。使えるかどうかから確認して欲しい。それで最終的には、複合五個目全職を希望する」
「全然やる」
「俺、土下座してもいい」
「ありがとう。あと、それと全く同じなんだけど、五個目同士の派生系とかの、俺的に聖職者や僧侶で一番くらい使えるスキル、その他の俺は好きな強いスキル、これをぶちこんであるのが、あの図書室なんだ。そっちはな、全部やってみてほしい。そこの他に希望のやつを聞いて俺がスキル書作るか、自動派生待つ――が、効率と今後の広がりを残す基礎にならないかなぁ? って思う。で、一覧がこれ」
「「……」」
「どうかな? 現時点で追加希望あるか?」
「俺は欲しいのしかない」
「俺もわかってる範囲で欲しいのは全てある」
「やってくれるか?」
「「ああ」」
「じゃあ、後はそのスキルをパーティで上げやすい敵の所――俺チョイスならここまでは場所心当たりある所に、二階の最適装備で取り掛かりゴリゴリレベルをみんなで上げて、範囲ヒャッホーとかしながら、ロードクロサイトと鴉羽の調節を並行練習。レベル上げは、とりあえずそんな感じはどう? 俺は残りの派生をあげます」
「俺はそれだと死ぬ程嬉しいけど、ゼクスの派生上げってそれで進むの?」
「うん。派生って腐るほどあるから、そこに適してない派生が無いのは一個もない」
「そう言われた行きやすい。気が楽だ……けど本当にいっていいのか、っていう」
「いや、行こう? 俺、行きたい」
「うん、行こう。俺も気が楽。こういうのがホッとするからゼクスとギルド組みたかったんだ」
「ありがとう。そんな事、初めて言われた。胸がポカポカする」
「あはは。まずもう二個も決まったね」
「うん。あとは、ここは新大陸だから、ダンジョンがある。ここじゃなくてもだけど、週1か月1くらいで、そろそろ俺もやってみたいのと、さっきの隠し系を色々探してみたいなっていうのがあるんだ。一緒に見たいな」
「あ、うん。それは既存の案内もするし、俺も見たい」
「俺も興味がある」
「やった。それで支援っていうのは何するかわかんないけど、するならその辺でその場にいる人かなぁって思った。こういうのが、支援? いなかったりそういうノリじゃなかったらスルーするくらいの認識だ」
「あ、俺、それですごくいいと思うかありがたい。一緒の所で迷子とかなら手伝いたいけど、常にはきつい」
「おう。俺も高砂と全く同じ意見だ」
「じゃあこれで行こう。あとは俺は目立たないようにする。アンチノワールの銘を出せるようにしておいたから、装備作ってアンチノワールで、これはユレイズのレクスの所に提携で回す」
「ぶはっ、経団連登録したの?」
「うん」
「それ、いた身として、すごく助かる」
「良かった。POTも流すし体装備も出すよ――で、俺的には、執筆技能だけお前らに上げて欲しい……俺以外もスキル書作って欲しい。一人とか恥ずかしい……総合のそれだけ上げてもらえれば、ほかは俺が全部手伝える。ただし急ぎではない。かなりゆっくり空き時間で良い。自分がやりたい生産重視で、あきた日とかで良い」
「わかった。初めて見る」
「俺も薬剤の他にとりかかる」
「ありがとう! それで最後は学習システムと天才技能。あれ、どうなってる?」
「俺は特三は全最高完。経団連は無い」
「俺は最高学府のみ完」
「天才技能は全部出して訓練免除」
「それは俺も」
「俺も似たようなのだし、これは今後も流れで行こう」
「うん」
「そうだな」
「じゃあとりあえずこんな感じで」
「うん」
「ああ。胸が踊る」

 このようにして、時は流れていった。