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開始したので接続すると、まずは真っ白な空間に出た。キャラクターを作成する場所だ。
初期ステータスは、プロファイル・シールドを1つと、ステータス・シールドを5階層作るという形だった。初めてやるし、聞いたことの無い設定だ。まず、プロファイル・シールドでは、名前や職業などを決める。先にどこからやっても良いので、俺は後ろからにした。
ステータスの1つ目は、基本ステータスだから、最初から最後まで持ち合わせている才能のようなものだ。変更できるのは、今回の設定時だけだという。円が描いてあって、左側が半円、右はさらに線が入っていて、上下になる。これはPSYのOtherとPKとESPを指しているそうだ。そう、超能力系のゲームなのである。ただしゲーム内では、それを元にした魔法の力、という扱いになるそうだ。色は、合成して、好きな色を作成できる。Otherが今回は青系統のみ、PKとESPは、今後もずっと赤と緑系統らしい。また、中央の線に、血液型のように『PSY血核球』というものがあるそうで、それにより、左右に一緒に表示できる色が変化するそうだった。
自分で作った青は、今回、登録できるそうだった。キラキラしたサファイアのような綺麗な青ができたから、うっとりしながら、俺は名前をつけることにした。デフォルトだと『ゼスペリアの青』だったので、俺はそのままゼスペリアの青とした。一人が使うとその名前とは違うデフォルト名が表示されるようになる。そしてそれも自由に変えられるそうだ。
次に、緑に関しては、薄い青緑よりだと強い送信、濃い黄緑よりだと強い受信能力らしいと、薄い青緑の一番端を選んで作ったルシフェリアに聞いていたので、少し考えた。特化か平均か、である。じっくり考えて、平均を作ることにした。結果、普通の緑としか言えない色が完成したのだが、実はこれを使った人が、まだ誰もいなかった。なので、これは『緑羽』とした。デフォルトだ。ルシフェリアは、『翡翠鳥』である。羽か鳥がデフォルトで、その前は自分でつけられるそうだ。
それから赤だ。これは濃い一色ほど単体攻撃と一撃の力が、薄くて斑であるほど範囲攻撃が可能だが一撃は弱くなる、という話をイリスから聞いていた。イリスは範囲が好きでルシフェリアは単体攻撃が好きだ。俺は迷ったが、単体が強めとはいえ範囲もそこそこ強い『朱』を選んだ。範囲は自分の近くができれば良い、という考えだ。基本的にイリスはパーティ想定だが、俺は今後、一人でも続ける想定からというのが大きい。
そして血核球だが、これは、『混雑型PSY血核球』を選んだ。色を自分で作成すると、選択できる血核球が減っていくので、俺の場合は、これしか残らなかったのである。ルシフェリアとイリスもそうだったらしい。多分、色の配分などで変わるのだと思う。
二枚目は、円に線が入り、左と右に別れている。左が色、右が濃度だ。色は、ゲームで規定されている色を1つから全部まで好きなだけ入れられる。右は、透明系白から濃い真っ黒まで、1つから全部を選べる。入っている数の色まで、組み合わせて使えるようになるし、濃度もある数だけの威力や範囲を使えるようになる。一つずつだと、それしかないからすぐにその力を使えるそうだった。多くの場合は、1ページ目の三色を強化する色や濃度を選択するらしい。後は、職業に回復スキルがない場合には、ここに色を追加したらできる、というような使い方らしい。複数入れる場合は、色を混ぜ合わせたり濃度を調整する訓練をしてからでないと効果が出ないし、一つ一つの色や濃度を調整していかないと結局使えないから無いのと変わらないらしい。長期的に見るか、すぐに使えるのを重視するかで、選び方が変わる部分だ。俺は色も濃度も全部選んだ。迷わなかった。俺はやるのだ。頑張る。なので369色が虹色に変化する左と、透明白から濃い黒まで上から下に変化する左ができた。全部入っている色は、『フェルナ』というデフォルト名で、変えられない。右の濃度全部は、『ハーヴェストクロウ』で、これも変更できない。
三枚目も、円に線が入り、左右に別れている。左側は、シルバーの装飾みたいな模様で、中央に優しいダイヤがついていた。これは、限定テストの特典配布の『ゼルリア』だ。右側は、現在、黒曜石色が細い扇形の形に入っている以外は空白だ。これはフェルナ選択時の特典だ。この部分には、選択できないし作成できない特別な色が追加されていくらしい。何が入るかは、特典を待ったり、運となる。
四枚目は、天才技能円環というものだ。これは、音楽・美術・芸術・記憶・身体表現性(視線・口調・仕草)に関する、潜在的な能力を規定できる。まず、7つ全部を持つ、というのが至難の業である。また、1つを、最高に天才とするのも、至難の業である。というのも、これは、ひたすら作成と削除を繰り返して出すしか無いのだ。運なのだ。まず7つ出るまで、ひたすら作成と削除を繰り返した。大体の人は3つ出たら最高、5つあったら完璧としたらしい。俺は全部ひたすら出るまで頑張った。更に出た後は、1個ずつの能力値が最高になるまで、修正を繰り返した。これも修正ボタンを押して、出るまでやったという事である。そもそも1つもない状態が基本で、1つでも出たら幸運で、出ているだけでそれには才能があるわけで、最高値なんてほぼ出ないらしい。しかもこれは潜在能力だから、後天的能力で補えるので、諦めるのが早い人が続出した。俺は最高値だから訓練不要になるが、最高値以外は、訓練しないと持っていても才能は発揮できないというのもある。なので、みんなが開始して二週間してもこれをやっていた俺は、はっきりいってスタートが遅いと言える。だけどやりたいのだから仕方がない。
最後の五枚目は、中央の模様が運で、これは俺は『ゼガリア』だった。出るまで挑戦というのもできない。一人につき一つ、作成を開始した瞬間に自動決定だ。何が出るかは運なのだ。そしてまだ、影響は判明していない。そして右側に三等分、左側にもそれがある。これは、論理・数理・複合のそれぞれのIQ数値、左がPKとESPとOtherのPSY数値が表示される。今後使用可能になる数値の上限が決定されるのだ。IQは3000以上(測定不能)がそれぞれの最高で、PSYは5000以上(測定不能)が最高だ。ただし測定不能だから一番下も測定できないので、使えない状態から開始で、どんどん使わないと沢山使えたり高威力になったりはしない。だから、IQ100以上300未満というような選択をして、最初から確保して必要分までとして、後天的技能で出来る事を増やして行く人が多かったようだ。ただこれは、最高値を目指した人もかなりいたらしい。ここを極めていた人は五日から一週間はスタートが遅れたため、意外と沢山いると分かった。俺はこれも含めると約三週間遅い。
そうして最初に戻り、俺は改めて考えた。