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良い感じである。後は、ギルドホームを作って、居場所と倉庫を確保すればとりあえず良い。楽しみだ。
「ギルドホームとホーム大陸&街、どうする?」
「ユレイズ以外なら俺はとりあえず良い」
「まぁ俺も今抜けたからユレイズは回避したいな。後は、生産しやすい所が良いのはあるな。素材や露店街というよりかは、生産設備と敷地を大規模に展開できるホーム面積を確保できるという意味で」
「なるほどな。今って時東はユレイズか? 俺と高砂、新大陸の初心者の街の露店街のはずれのクロウ・カフェって所にいるんだけど」
「ああ、ユレイズだ。転移可能だから行く」
俺は頷き、カフェの店員を増やした。そうしながら高砂を見た。
「スキル書図書館とか作りたいな。時東はやっぱり薬剤だろうか。俺的に、POTの瓶やスキル書表紙を、生産デザインで統一して、アンチノワール・クラフトというブランド露店を経団連に作りたい」
「俺、自分以外にスキル書スキルを上げてる人に始めて会ったし、表紙デザインとか存在を知らなかったよ。経団連とか、そんなに簡単にできるの?」
「スキル書案外いないよな。デザインは色々あるから後で考えよう。経団連は、ギルド資産とギルドの生産設備と敷地、倉庫枠数、露店規模で、初日からやろうと思えば登録可能なんだ。ただし順位が安定するまでは、定期供給しないと脱退とかになるんだ」
「へぇ」
というやり取りをしていたら、時東が来た。
「正直ここがギルドホームだったら泣くレベルのクオリティだな。この露店カフェすごいな。ギルドホームも建てるのか?」
「はは。うん、最終的に建てるとして、取り急ぎ、今俺が建築で持ってるあまりの一覧が、こんな感じ。敷地と設備が右の上と下な。左に、信仰アップ系宗教建築がある。とりあえずさ、今後の必要物はやってみて検討として、これだけ設置しちゃって、他に必要なの見つけたり適した土地を見つけたら、そっちに建てるというのはどうだろうか」
「!? ギルドホームって建築できるとは聞いてたけどあまるの? それ、普通?」
「普通じゃないだろ。なんだよこの生産敷地と設備……うわぁ、欲しかったんだよ、この調剤施設。それに薬草園も一番良いやつが大量に……温室まである……ハーブ園……ネットの情報サイトでしか見た事がないみんなの憧れだ……」
「時東、そのサイトが鴉羽クラフトならば、管理人ゼクスだから」
「え」
「あれ全部実体験だって」
「!?」
「ふふっ、後は、設置タウンと敷地――俺、新大陸も悪くないと思うんだけどな」
「宗教建築、俺はあそこのサイト以外では、ほとんど見た事がなかった」
「いや、俺もないが……実体験? しかも鴉羽ってゼクスなのか? じゃ、じゃあ鴉羽商會の鴉羽銘ってゼクス作なのか?」
「そうだ。後で装備庫を設置したらいっぱい見せよう! なぁ、どうする? 大陸!」
「見たいというか、欲しくとも金額以前に流通が無くて手に入らないから事実ならば、俺は装備を作って欲しい。大陸は、俺も新大陸は良いかもなとは思う」
「ああ、良いぞ。高砂の装備も一緒に作ろう。俺のも作る。高砂は大陸は?」
「俺も新大陸が良い。というか俺、ヨゼフとアイゼンバルドしかクリアして無いから、他に行けない」
「俺はアイリスとユレイズしかクリアして無いから、とすると、新大陸だけだな選択肢」
「よし、新大陸にしよう。まだ三日目だけど、この大陸――セントラル大陸って、初心者の街エーデルワイスと、その次のアステナの都までは開放されてるんだろ? 二択ならアステナも見てからかなと思うけど、先を攻略して開放して俺達三人のみというのもありだよな」
「攻略して開放して住むとかいう発想が違うよね」
「全くだ。エーデルワイスはお前達はもう見たのか?」
「いや、俺は来てすぐ高砂を見つけた」
「俺も来てすぐゼクスに会った――ただ、感覚として目立った。時東は道中どうだった?」
「意外とアイゼンバルドから来た高レベルが多いと思ったな。多分、あっちは強すぎてついていけないんだろうが、他の大陸は弱すぎるし疲れるって連中。つまり俺の同類と言えるな。そこに初心者新規って感じだ。アステナにとりあえず溜まるんじゃねぇか。こう、お前を眺めてファンです、みたいなのは、新大陸を見学に来た連中で、定住はしないように思う。アイリス・ユレイズ・新大陸みたいな組み合わせが多そうだ。定住者は、アイゼンバルド・新大陸でもう一つは不明。二個のみもいるだろうな」
「なるほどね。そういう事なら、初心者は避けたい。今後も見学勢の気分転換先になるだろうから。あと露店街系の発展場だろうし。アステナに行って、そこの空気が悪かったら近郊の街がいいと思うけど、引越しが本当に可能で他に今後建てる予定があるなら、もうアステナに建てても俺は良いよ」
「俺も今後建設予定があるならアステナで良い」
「俺は建設する予定だったけどダメなのか? 場所はとりあえずアステナで了解」
「ゼクスが建ててくれるなら良いよ」
「そう。それ以外言い様がない」
「分かった。任せろ。生産は特技だ! じゃあ、アステナを目指すか。旅する? それともお前ら転移スキル持ってる? あるいはアイテム」
「旅をしてもいいし、課金のフィールドカットはあるけど、転移スキルって何? 俺、それが気になるんだけど」
「高砂と同じだ」
「ん? ああ、じゃあ便利だから、このスキル書で取っておいたら良い。レベル1でも、転送鏡ある街には、全部同大陸なら行けるから。もう取った瞬間にアステナに行ける。レベル上げると、課金のカットと同じのとか、街中移動とか、色々ある。錬金術師の複合5個目の1つだ」
「「!?」」
俺が一冊ずつ渡したスキル書を、驚愕したような顔で二人が受け取った。こいつらは本当に俺の情報サイトを見ているのだろうか……ちゃんと書いてあるのに……。
「うわぁ……俺的にこれは神スキルだ。つぅか複合5個目ってスキル書に落とせるのか」
「落とせるぞ。ただ、キャラレベルプラスその他の状況で、習得できない場合はある。それは、丁度『生産1個以上200(カンスト)』とキャラ&職1つレベルカンストが条件だったから、お前ら取れるだろうと思ったんだ」
「すごい……これ、なんでルシフェリアがたまに不可思議な移動するのかという話題を聞いたことあるんだけど、これか。納得した」
「ぶは、ルシフェリアにスキル書あげたの俺だ。ルシフェリアにこれを渡す時に、スキル書にできるか試したんだ。これからは高砂も、もうこれのスキル書を書けるな」
「うん、有難う。あっさりこんなの貰っていいのか悩む前に貰ってなんだかね」
「普通の高レベルは、絶対に教えてくれないからな。黙って独占だ」
「あはは。俺もぼっちすぎて誰にも教えて無いに等しいけどな」
「「ぶは」」
「よし、行こう。お店しまうから出てくれ」
このようにして、俺達は外に出た。そしてカフェをしまい、転移スキルでアステナに行った。アステナの都は、空が夕暮れで、星が少し輝き、上の方は夜空になっていく街で、塔が沢山あり、水路が多数走っていた。綺麗な場所である。左側の、海を眺められる丘一帯がギルドホームの設置可能な敷地である。うん、良い感じである。
「俺的に、あの一番海を見下ろせる所に、敷地さっきの一覧の森&果樹園セットを周囲、庭はハーブ園と薔薇園と温室と小川、裏庭が畑と宗教建築の教会&神社&仏閣&倉庫(500)&生産建築五階建て、そこの地下全部に生産用倉庫(3000)として、ギルドホームは、時計塔付きの白いのが良いかなって思うけど、どう? 一階が生活スペース&来客で、二階が図書室&生産研究室&武器庫とか装飾具とかの専門倉庫。けど、料理&POT&ワープのよく使うもの倉庫は一階。二階はそれ以外の汎用倉庫も一個。で、三階が、とりあえず俺達三人の各自の部屋スペース。人が増える事があれば、執権3人の部屋までは作って、それ以外は、残りの共用スペースで頼む的な感じ。これで他に必要なのを考えて、次に移転先でオリジナルを建てるのが良いな」
「とりあえず俺はそれで見てみたい。さっきの映像はすごいと思ったけど実感ない」
「欲しいのも全部あるから、俺も良い。場所は俺もそこがいい。一番高台で海が綺麗そうだ。周囲が草原が難点だったが森があるなら完璧だ」
高砂が呟き、時東が微笑したので、俺も頷き、三人で向かって展開した。そして俺は、宗教建築と生産施設に感動している二人を残して、中に入ってその他を設置した。図書室の蔵書のスキル書などを手作業設置である。図書室は時計塔セットに入っているが、スキル書セットは別に持っている、という形だったからだ。全部とりあえず三人だから三冊ずつ入れておいた。複合五個目とか派生高レベルスキルだとか、生産高レベルスキルだとか、そういうものである。生産に関しては、レシピ本で上のレベルの品物も作れるようになるからそれも良さそうなものを置いた。武器・装飾具・防具・体装備は、全職分の高レベル高クオリティで、俺が好きなのを入れておいた。これは一種類一個だが、同じ効果の違う種類もあるし、あんまり重複して持たずに個性が出るし、その内みんなで作れば良い。ワープやPOTや料理は、あると便利だと俺が思うものと移動可能先は全部入っている。個数は無論、全部99個だ。かつそれを、10枠くらいずつ使って入れてある。つまり1000個くらいあるのだ。採取して入れておくようの空きもある。まぁこんなものかなと思っていたら、二人が入ってきた。
「どうだろうか? ちょっと見てきて、三階は好きな部屋を選んでくれ」
「あ、ああ……なんていうか、高レベル大規模ギルドの本部も真っ青なクオリティに吹いた。すごいな……これ、本当に用意してたんじゃないのか? 元々作る予定で」
「これと同じの大量にあるから、用意していたと言えなくは無いけどな、ギルドを作る予定は特に無かったかな。ええと、あと、倉庫は全部自由。入れるのも出すのも。装備とかスキル書も。設備使用も自由。ワープもPOTも自由。って思うけど、どうだろうな? 個別倉庫も一応、自分の部屋にはあるから、持ち出し微妙なのはそっちが良いと思うんだ。揉めないし。俺、この後、ギルド露店とかの設置に行くけど、そういう感じ。見てて」
「俺、入れるの無いんだけど、欲しいのは大量にある気がするけど、つまり貰っていいの?」
「うん。欲しければな。まぁ入れるのは、その内必要なのに気づいてからでいいだろ。俺が入れておいたのは、こういうのあると良いかなぁみたいなのだから、いらないのもあるかもしれない。使って要不要を判断する所からやってくれ」
「ありがとう」
「装備も貰って良いのか?」
「うん。けど、無理に使う必要もないからな。慣れとかもあるし。後、装備は後で三人でオリジナル作ろう。俺、作るのが趣味なんだ」
「すごい楽しみだよ」
「俺もだ。じゃあ見てくる。そして多分貰う」
「あはは。スキル書も三冊ずつあるから、必要なら使ってくれ。俺は露店行ってくる」
「「!!!」」
こうして二人が、図書室方面に走り出したのを見てから、俺は庭に出た。生産施設に入り、露店の準備をする。まずは、ギルドの資産をゲーム内通貨で、10億G追加した。倉庫数と生産設備と生産敷地があって、さらにこの時点で生産を俺が全カンスト、二人もカンスト技能があるため、『経団連加盟店』『オリジナルブランド』が出現した。後で店の名前の変更だとかブランドの細分化も可能なので、とりあえず『アンチノワール商會』という露店および『銘・アンチノワール』という武器&防具ブランド、『アンチノワール・クラフト』という装飾具・装飾品・体装備・その他のインテリアなどのブランドを作った。料理や薬剤POTは商會で良い。瓶やパッケージにそのマークが入る。二人がライターを好きだと言っていたから、再現した。簡単だ。どちらも俺作だ。デザインはスキル技能を上げると、自由自在にお絵かきできるので、それである。まんま一緒でもあれなので、黒い王冠で、紅いルビーがハマり、左右に黒い羽が間隔を置いてある感じにした。本物には、ルビーパターンが無い。羽も巨大であるし、王冠も彫ってあるが、こちらは黒塗りだ。結構こういうパクリみたいなデザインはあるので問題ない。失敗したドラえもんとかよく見る。それから、露店数を2個として、エーデルワイスとアステナの露店街に開店準備をした。経団連加盟店は、2個の街に設置できるのだ。レベルを上げると、もっと各地に複数設置可能となるが、今は必要ない。露店の規模数を一番大きい5に設定し、枠も10ずつで合計50個とした。