【十九】快楽拷問≒陵辱(SIDE:シノン)



「嫌だ、もうやめて、兄上、あ、あ、ああああ」
「俺は貴様を異母弟とすら思っていないが?」
「いや、いやあああ」

 泣き叫んだ俺は、ガクガクと体を震わせた。拷問用の椅子に拘束された俺の手首。挿ってくるリアス兄上の陰茎は巨大だ。媚薬をたっぷりと塗り込められた俺の後孔は、それでもすんなりと受け入れた。

「こんな、あ――!!」

 震えが止まらない。それは媚薬の熱でもあるが、何より、背徳感が強い。父方の血しか繋がっていないとはいえ、俺達は、家族だ。異母兄弟だ。

「やだ、やだ、嫌だ、やめてくれ」
「口では嫌がっているようだが――ほう、初めてでは無さそうだな」
「あ、あああああ!」
「ここが好きか?」
「いやだぁ、ああ、あ、あ、あ、うあ、あ」

 その内に、俺の唇の端からは唾液が溢れ始めた。意識が朦朧とし始める。そして気づけば快楽の波に飲み込まれていた。何度も何度も、意識が遠くなったり戻ったりする。ずっと遠くなっていたら、気も楽かも知れないとさえ思う。

「気持ち良さそうだな?」
「うあ、あ」
「いつもの無表情はどこに行ったのやら」
「ああああああああああああああ」

 めちゃめちゃに貫かれ、強引に、乱暴に、内側を蹂躙される内、俺の頬が涙で濡れっぱなしになった。

 ――俺はただ、端緒、物語想像者の紡いだ魔導書が消えてしまうのが嫌だと思って、同意に、リアス兄上達家族の役に立ちたいと思って、帝国に来ただけのはずだったのに。

 その後は、神様の作品さえ見られたら良いと思っていたのに。どうして、どうしてだ? どうしてこんな事になっているんだろう?

「さぁて、そろそろ良いか。お前にとって、天国だった場所で、きちんと地獄を味あわせてやろうな」

 兄上が、俺の首に再び注射器を突き立てた。すると俺の意識が暗転した。